第17回グローバル人材育成研究会
自立型人材のメンタルマネジメント力 ~能力発揮を促す「認知」と「行動」のマネジメント化~
グローバル化・IT化の進展や、就業形態の多様化は、組織の構造的な変化のみならず、職場で働く一人一人の従業員に精神的な不安やストレスを引き起こし、十分に自分の能力を発揮しづらい環境を作り出しているのではないでしょうか。そうした環境の中で、負荷を少なく、より高い能力を発揮していくためには、「知識」・「スキル」だけでなく、その土台にある自分の物の見方、捉え方、人・仕事への関わり方、といった「認知」のコントロールが鍵となります。
今回は、自分と他者の認知の傾向を知り、コントロールすることで、知識・スキルを活かしての「行動」を可能にする、 「認知・行動」のマネジメント、すなわち「メンタルマネジメント力」の向上について、講師脇田啓司氏が解説致します。
基調講演ではグローバル・エデュケーション布留川氏より、自立型人材育成のアプローチ、近年の研修事例など最新動向について解説致します。ぜひご参加下さい。
【開催日時】
2006年5月16日(火) 14:00~17:00
【講演者】
脇田 啓司 (わきた けいじ) 氏
【略歴】
シニア(中級)産業カウンセラー。
1990年立教大学社会学部卒業後、人材情報会社で企業の新卒採用活動支援業務を担当。
その後、中堅ゼネコンにて人事採用教育業務を経験し、バブル崩壊でリストラ業務を担当。
その頃から社員の「心のケア」に強い関心を持つようになり、キャリアの方向転換を図る。
2000年より、EAPコンサルタント、キャリアカウンセラー養成スクール講師、ストレスマネジメント研修講師として活動をスタート。
2003年より、独自の「ストレスマネジメント研修」を開発実行し、多数の大手企業を担当。
2006年よりフリーの研修講師として独立、現在に至る。トレーナーとしての生涯のテーマは「ワーク&ライフバランス」の追求。受講者の「生き方」や「働き方」に深く関わり、心に響くトレーニングを日々目指している。
【主な研修プログラム】
■ 管理職向け:
ワークライフマネジメント(2日間)、 ストレスマネジメント(2日間)
■ 全社員向け:
アサーショントレーニング(1~2日間)、ストレスコントロール(1日間)、 メンタルヘルスケア(2日間)
【内容】
13:40
開場
14:00
「自立型人材育成の最新動向」
<講師:布留川 勝氏 グローバル・エデュケーション代表>
14:35
「自立型人材のメンタルマネジメント力~能力発揮を促す「認知」と「行動」のマネジメントスキル~」
<講師:脇田 啓司氏 グローバル・エデュケーション講師>
16:45
質疑応答
17:00
終了予定
第17回グローバル人材育成研究会の様子
風薫る五月のお日さまはどこに行ったのか、傘を手放せない日が続く中、さる5月16日(火)、渋谷・宮益坂の渋谷サンスカイルームで第17回目の研究会が開かれました。お忙しい中、28名の人事ご担当者にお集まりいただきました。
まずはじめに、布留川講師から、「自立型人材育成 最新動向」について講演いただきました。
組織で求められる自立型人材の能力イメージを、アサーティブ(Assertive)という言葉で表し、アグレッシブ(Aggressive)やパッシブ(Passive)と画する指摘をされました。またスキルの蓄積度を、テクニカル、ヒューマン、コンセプチュアルからさらにグローバルへと示し、自立型人材として必要なスキルアップにつながる研修プログラムを提案されました。
ついで、本日のメーンとなる脇田講師の登場です。「自立型人材のメンタルマネジメント力」と題し、人材の能力発揮を促す「認知」と「行動」のマネジメントスキルについてのワークショップを実施いただきました。
実際に研修の場の空気をご体感いただくために、机はすべてたたんでイスのみのレイアウトに変更し、アセスメントの質問用紙が配られました。
承認、愛情、業績、完全、報酬、全能、自律の7項目についての依存度を測るそれぞれ5つの質問に、5段階でチェックし、+10から-10までの折れ線グラフを作成する作業に、まず取り組んでいただきました。柔軟なタイプかこだわりタイプかの評価は、ご参加者の皆様各人各様でした。
次は、1対1のペアを組んでの対話です。相手の発言を否定せず、批判せずのペアワークです。相手の点数を見せてもらいながら、なぜこの点数になったかを聞きます。
そしてさらに5、6名のグループに分かれ、互いにオープンし、高かったり低かったりした項目について話をし、聞くトレーニングです。
限られた時間の中で、限られた内容のワークショップでしたが、脇田講師のお人柄あふれる声とお話し振りに、ご参加者の多くの方からは新しい気付きを得たとのお褒めをいただきました。
ワーク&ライフバランスをトレーナーとしてのテーマとされる脇田講師のプログラムは、部下の心に響くコミュニケーションの演習として、管理職のマネジメント研修に、あるいは、ストレスを感じる営業職員のセルフマネジメントの研修などに最適です。本日ご参加いただいた皆様には、まずはご自身の認知の傾向を知っていただき、多くのヒントをお持ち帰りいただけたのではないでしょうか。