第52回グローバル人材育成研究会
グローバル人材に求められる「英語力」とは?
2010年7月5日(月)開催
- 社員の「英語力」を高める仕組みを作りたい
- 使える英語・戦える英語を身に付ける
第1部
『成果を出せる社員の「英語力」向上の仕掛け作り』
これまでの英語学習はなぜ成功しなかったのか? インターネットを始めとして、世の中には無料あるいはそれに近いような価格の質の高い教材が溢れる中、社員の英語研修はどうあるべきか?
『英語力の習得』⇒『主体的に英語を学ぶ人材育成』を目的にしたパラダイムシフトで成果を出す仕掛け作りをご紹介します。
おススメ:英語研修の見直し、グローバル人材育成プログラムの立案
第2部
『松本 道弘が斬る! 変革の時代の英語道』
“I'm proud to be Japanese”
英語上達の秘訣は、日本人であることを誇りに思うことである。「日本人が英語がうまくならない理由を教えよう、それは、日本人の劣等感からくる勇気のなさである。」と喝破される松本氏。最終的に、『日本人である』という自分のアイデンティティーを肯定できなければ、英語を堂々と話すことは難しい。日本のディベート教育の先駆者、同時通訳、NHKテレビ上級英語講座の講師 として活躍され、英語で武士道、五輪書などを紹介され、時代の変遷を見てきた講師が語る変革の時代に求められる英語道とは?
おススメ:英語研修、ディベート研修、グローバル人材育成の考え方
人事ご担当者様には、万障お繰り合わせの上、ご出席いただけますようお願い申し上げます。ご参加は無料です。
【開催日時】
2010年7月5日(月) 14:00~18:00
【講演者】
グローバル・エデュケーション 講師
松本 道弘(まつもと みちひろ)氏
【略歴】
1940年大阪生まれ。関西学院大学卒業。日商岩井に勤務する間に、海外渡航の経験なしに独力で英語を磨く。その後、西山千氏(アポロ月面着陸時に、日本で初めて英日同時通訳)に師事し、その推挙でアメリカ大使館の同時通訳者となり、後にNHKテレビ上級英語講座の講師を勤める。日本にディベートを広めたことでも知られる。(ディベート教育暦 約40年)
現在、紘道館館長、国際ディベート学会会長。提唱する英語道に基づいたICEEコミュニケーション検定試験を年1回主宰。英語と英語教育、日本文化に関して130冊を越える著作がある。
【内容】
13:40
開場
14:00
『成果を出せる社員の「英語力」向上の仕掛け作り』
<講師:布留川 勝氏 グローバル・エデュケーション代表>
15:15
『松本 道弘が斬る! 変革の時代の英語道』
<講師:松本 道弘氏 グローバル・エデュケーション講師>
17:30
質疑応答
18:00
終了予定
第52回グローバル人材育成研究会の様子
去る7月5日(月)、大手町ファーストスクエアカンファレンスを会場に、第52回目となる研究会が開かれました。お忙しい中、30名の人事ご担当者にお集まりいただきました。
まずはじめに布留川講師から、「成果を出せる社員の『英語力』向上の仕掛け作り」と題し、主体的に英語を学ぶ人材育成を目的とした、パラダイムシフトで成果を出す仕掛け作りついて解説いただきました。
2012年度中に英語を社内公用語化すると宣言した楽天・三木谷社長についての話題から話が始まりました。本日付の朝日新聞のGlobeのインタビュー記事にも言及しながら、"No English,No Job"という改革について、今日の研究会にも出席されていた同社人事部の方からも、すでに英語使用が始まっている現状を報告いただきました。
また、海外で業務ができる最低限の水準としてTOEIC700点以上の取得を求める、ユニクロ・柳井社長の話題も取り上げられました。新卒採用も外国人を増やし、11年は600人の半数、12年は1000人の3分の2、13年は1500人の4分の3を外国人とする内容で、海外出店を加速させ、グローバル化に対応した言語の共通化、英語公用語化が不可欠という判断です。
そこで、本日ご参加された皆さまに、「社内英語公用語化 Yes? No?」について、6つのグループに分かれて15分程話し合っていただきました。
英語力を向上させるためには、会社に依存して学ぶマインドセットから、自ら決意し自ら学ぶ自立型のマインドセットへのパラダイムシフトが必要であり、このためにどんな仕組みを作るのかを考えるべきだという方向性をふまえ、学ぶ決意を支えるプログラムについて紹介がありました。
さて、15分の休憩のあと、いよいよ本日の講師である松本道弘氏に登場いただきました。
シャーロックホームズを思わせるトレードマークの帽子姿で登壇された先生は、途中の休憩をはさんでおよそ2時間半あまり、日本語に英語を交えて、心は寅さんのような自由闊達なスタイルで、斬れる英語について、ディベートの重要性について語っていただきました。
英語には音楽がないといけない、強弱のリズムが欠かせないと主張される先生は、羊や山羊や狼の鳴き声を実際に出させたり、L音(Loyal,left,line)とR音(Royal,right,road,return)の言葉の意味を比較したり、仮定法を持つ英語文化と比較して、仮定法を持たない日本人の、武士道に通じる英語道について、志を持って、恥を恐れずに向き合う姿勢を説かれました。
さらに、ご自身のブログにも載せられている、カラフルな絵と言葉にいろどられた日記帳のページを何枚かお見せいただきながら、
- 楽天・三木谷社長の英語力、初段について
- A or B の英語、A and Bの日本語の違いについて
- 長崎について、軍艦島について
- 残心とは、ready-aim-fireのreadiness
- ガッツポーズをしない武士道について
- D-words Doubt,Discussion,Dialogue,Deny,そしてDebateについて
- 品格の富士山では中国にかなわない、気概の桜島について
- フラストレーションがないと夢を見ない点について
- 3 三段論法、三人称、理由は3つという三角形の西洋の思考について
- TIME を読みこなすディベート大学の構想について、など
豊富な話題をちりばめての、あっという間の2時間半でした。
最後は、蔵書の著書を持ち寄って先生にサインをいただかれる方もおいででした。
お忙しい中、ご参加いただきました皆様に、厚くお礼を申し述べさせていただきます。
皆さま、本日は長時間、本当にありがとうございました。