第53回グローバル人材育成研究会
グローバル人材としてのダイバーシティ対応力を考える
2010年7月15日(木)開催
- グローバル人材としてのダイバーシティ対応力を鍛えるには?
第1部
『グローバル人材としてのダイバーシティ対応力を高めるには?』
国籍・価値観・世代・性別・職種など多様な人材と戦い・協働し結果を出すことが求められるグローバル人材にとってダイバーシティ対応力は不可欠です。今回のG研では、ダイバーシティ対応力を高める方法について日産自動車様にご導入頂いたeラーニングを始め、国内・海外研修の事例を 紹介しながら考えて参ります。
おススメ:グローバル人材育成プログラムの立案
第2部
『事例紹介:日産におけるダイバーシティ推進活動およびeラーニングの活用』
ダイバーシティ=『多様性』で、新しい価値を生み出す
ダイバーシティを更なる成長の源泉として必須の戦略と考えている日産自動車株式会社様では、推進に向けて必要な仕組みを作り、環境を改善し、目標値を設定して取り組まれています。今回は、ダイバーシティ推進のリーダー的部門であるダイバーシティディベロップメントオフィス(DDO)のミッション、活動内容および、グローバルエデュケーションと共同開発をしたeラーニングの開発背景、コンセプト、活用実績、DDOの活動内容などをお話頂きます。どうぞお見逃しなく!
おススメ:グローバル人材育成・ダイバーシティ推進・異文化理解促進のためのeラーニング
人事ご担当者様には、万障お繰り合わせの上、ご出席いただけますようお願い申し上げます。ご参加は無料です。
【開催日時】
2010年7月15日(木) 14:00~18:00
【講演者】
日産自動車(株) ダイバーシティディベロップメントオフィス
主担(GCDF-Japanキャリアカウンセラー)
遠藤 佳代子(えんどう かよこ)氏
【内容】
13:40
開場
14:00
『グローバル人材としてのダイバーシティ対応力を高めるには?』
<講師:布留川 勝氏 グローバル・エデュケーション代表>
15:15
『事例紹介:日産におけるダイバーシティ推進活動およびeラーニングの活用』
<講師:遠藤 佳代子氏 日産自動車(株) ダイバーシティディベロップメントオフィス主担(GCDF-Japanキャリアカウンセラー)>
17:30
質疑応答
18:00
終了予定
第53回グローバル人材育成研究会の様子
去る7月15日(木)、リージャス青山プラースカナダを会場に、第53回目となる研究会が開かれました。お忙しい中、27名の人事ご担当者に お集まりいただきました。
まずはじめに布留川講師から、「グローバル人材の必須スキルとしてのダイバーシティ対応力の向上を考える」と題し解説いただきました。
ダイバーシティ(多様性)について。
3C(Culture,Characteristics,Career)2G(Gender,Generation)の多様性とともに、それを受容すること(Inclusion)の必要性を指摘されました。
ルネサンス期に生み出された発明・発見・イノベーションの必須条件を論じたフランス・ヨハンソンの『メディチ・インパクト』を取り上げ、ダイバーシティのもたらす現代のメディチ効果を、異なる分野の人材をかけ合せて革新的な商品となったAppleのiPodをを例に説明されました。
外国人や留学生の採用を増やし、また英語の公用語化に踏み切る企業の動きにふれ、そういった中で成功する人材に求められる能力を3つ挙げ るとすれば、というテーマで各グループで話し合っていただきました。
著名なイノベーター、イノベーティブな企業を立ち上げたり新製品を開発した人々への調査をふまえて、明らかになったイノベーターのDNA
と呼ぶべき5つの能力とは、次のとおり。
Associating 関連付ける力
Questioning 質問力
Observing 観察力
Experimenting 実験力
Networking 人脈力
ご自身のこうした力への評価チェックをいただき、ダイバーシティを進めるためのこうした対応力をどのようにして高めていくのかについて、
最後にまとめていただきました。
さて、15分の休憩のあと、いよいよ本日の講師である日産自動車の遠藤佳代子さんに登場いただきました。
ダイバーシティディベロップメントオフィスの主担の現職に就かれている遠藤さんから、日産が取り組んだダイバーシティの活動について、そ の目的から具体的な活動に至るまで、非常にていねいにご説明をいただきました。管理職研修での、男性は合意の意味で頷くが、女性は聞いていますの意味で頷いているとかの違いなど、なるほどと思われる点に、参加された研修担当の皆さまも合点がいかれたごようすでした。
女性の活用、女性の育成、女性のキャリア開発支援、ワークライフバランスの推進などについての細やかな説明は、実際に取り組まれたご本人ならではのもので、その成果が、女性管理職比率5%という見事な成果となってあらわれているのも納得です。
もうひとつの柱であるカルチャーのダイバーシティについては、フランス・ルノーとのアライアンスをふまえ、ビジネス上の必要性に対応し、言語の壁や、文化的な違いに対する理解不足による障害を乗り越えるための具体的な取り組みについても説明いただきました。そのひとつとして、異文化E-Learningの教材についても紹介いただきました。
終了後は、遠藤さんのおはからいで、ビールジョッキを手に語り合う課外セッションにも何名かのご参加をいただき、現場同士の会話がすばらしい盛り上がりを見せたことを付記しておきます。
お忙しい中、ご参加いただきました皆様に、厚くお礼を申し述べさせていただきます。皆さま、本日は長時間、本当にありがとうございました。