第59回グローバル人材育成研究会
『グローバル化に前向きな組織を作るには?~ワールドカフェで引き出す参画意識~』
2010年12月7日(火)開催
- グローバル化に向けて社員の意識変革をしたい
- グローバル人材の育成方法について考えたい
- グローバル化に前向きな組織を作りたい
第1部
「グローバル人材を育成する方法」 ~グローバル化に向けた意識の醸成と組織開発~
組織のグローバル化ならびにグローバル人材の育成が、待ったなしの課題として挙げられるようになってきました。しかし、「社長のグローバル化へのメッセージが社員に伝わらない」、「グローバル化への抵抗勢力が根強い」など、組織全体のグローバル化への意識醸成に困難を感じているご担当者の皆さまが多いようです。今回は、組織のグローバル化に向けた意識醸成と組織開発でつまづきやすいポイントを中心にお話いたします。
下期および来年度のグローバル人材育成プログラムの立案におススメです!
第2部
「ワールドカフェ体験 ~効果・実践事例紹介・組織変革のプロセスデザイン~」
グローバル化に向けた意識共有の場作りとしてワールドカフェを取り入れてみてはいかがでしょうか?ワールドカフェとは参加者に当事者意識をもたせることができ、革新的なアイディアや知恵を生み出す対話手法です。ヒューレット・パッカードやノキアといったグローバル企業も導入しています。当日は、導入事例や効果のご紹介のほか、グローバル人材育成をテーマに、実際にワールドカフェ手法をご体験いただきます。また、ワールドカフェを組織変革の全体デザインにどう組み込むとより効果的なのか、についてもお話をいただきます。
グローバル化に向けて社員の意識変革、イノベーティブな組織作り、ビジョンの創出と共有におススメです!
人事ご担当者様には、万障お繰り合わせの上、ご出席いただけますようお願い申し上げます。ご参加は無料です。
【開催日時】
2010年12月7日(火) 13:00~18:00
【講演者】
グローバル・エデュケーション代表
布留川 勝氏
HRT代表取締役
大川 恒氏
HRTパートナー 主幹研究員
大住 荘四朗氏
【略歴】
大川 恒氏
国内独立系コンサルティングファーム、日系及び米国系の人材開発コンサルティングファームにおいて、企業理念の構築、組織変革に関するコンサルティング業務、リーダーシップスキル(ファシリテーション、チームビルディング等)の研修実施とプログラム開発の経験を経て、現在HRT代表取締役。組織開発、組織変革コンサルタントとしてワークショップ、セミナーを組み込んだ共創型コンサルティングを展開している。
大住 荘四朗氏
経済企画庁(現内閣府)、神戸大学経済学部助教授、新潟大学経済学部教授をへて現職。厚生労働省厚生科学審議会臨時委員、内閣府経済社会総合研究所客員主任研究官、公共経営が専門。公共組織や地域開発で実績。近年では、ポストモダンの組織開発と戦略論を融合したアプローチの開発と実践に取り組む。
【内容】
12:40
開場
13:00
「グローバル人材を育成する方法」 ~グローバル化に向けた意識の醸成と組織開発~
<講師:布留川 勝氏 グローバル・エデュケーション代表>
14:00
休憩
14:10
ワールドカフェ体験 ~効果・実践事例紹介・組織変革のプロセスデザイン~
<講師:大川 恒氏 HRT代表取締役 / 大住 荘四朗氏 HRTパートナー 主幹研究員>
17:30
質疑応答
18:00
終了予定
第59回グローバル人材育成研究会の様子
去る12月7日(火)、リージャス青山プラースカナダを会場に、第59回目となる研究会が開かれました。お忙しい中、18名の人事ご担当者にお集まりいただきました。
まずはじめに布留川講師から、「グローバル人材を育成する方法」と題し講演をいただきました。
日本企業におけるグローバル人材育成における5つの課題として
1 コア人材のグローバル化
2 全体の底上げを低コストで、依存から自立へ
3 グローバル人材の定義の共有化
4 海外共有リソースの有効活用
5 日本本社社員以外の人材育成
を取り上げ、その動向をふまえ、ご参加者のディスカッションを交えながら、それぞれどのような方法が考えられるか解説いただきました。
さて、休憩のあと、いよいよ「ワールド・カフェ体験」です。
講師である大川恒氏、大住荘四朗氏に登場いただきました。
組織変革、組織開発に向けた、意識共有の話し合いの手法として知られている「ワールド・カフェ」ですが、カフェのホストの経験を豊富にお持ちのお二人をお迎えして、グローバル人材の育成をテーマにしたカフェの開店です。
はじめに、2分間の自己紹介を各テーブルでしていただきました。 そして、次のようなプロセスを踏みながら、楽しい話し合いのはじまり です。
第1ラウンド <問いについての探求> 30分
4人ずつテーブルに座って、問いについて話し合う。)
(問い)
グローバル化した組織とは、どのような組織だと思いますか?
第2ラウンド <アイディアの他花受粉> 30分、はじめの5分でシェア。
各テーブルに1名のホストだけを残して、他のメンバーは旅人として別のテーブルに移動。ホストは、自分のテーブルで話し合った内容について説明。旅人は、自分のテーブルで出たアイディアを紹介し、つながりを探求。
(問い)
あなたが考えるグローバル化した組織で、イキイキと働くグローバル人材とは?
第3ラウンド <気付き・発見の統合> 30分、はじめの5分でシェア。
旅人が元のテーブルに戻り、旅で得たアイディアを紹介し合いながら話し合いを継続。
(問い)
そのようなグルーバル人材が育つために、あなたやあなたの部署は、何をしていきたいですか?
振り返り
3ラウンドの話し合いの中で印象に残ったこと、全体でシェアしたいことをポストイット、振り返りシートなどに記入。
全体セッション
カフェ・ホストがファシリテーターとなって情報共有を行い、全体で話し合いを行う。
今回のご参加者の中にも、すでに体験された方が8名いらっしゃいました。ホストを経験された方もおいでで、どのテーブルでもすぐににぎやかな会 話の花が咲きほころんでいました。
はつらつと弾む会話、真剣なおしゃべりを文字にするのは大変ですが、卓上に広げられた模造紙に、思考の跡が残されていましたので、スナップ写真でご紹介しましょう。たくさんの言葉が、それぞれのテーブルで躍動しています。
30分間の話し合いの時間終了は、ホストの挙げた手に気付いた人が、呼応するようにして互いに手を挙げていきます。
最後に、各テーブルの模造紙を掲げて、全体に向けての発表会です。)
部屋の壁に貼られた色とりどりの手書きの説明の中に、カフェのエチケットとして次の言葉がありました。
積極的に話そう!
話を聴こう!
会話を楽しみ、さまざまなアイディアをつなぎあわせるカフェの手法を、皆さんすっかり手の内に入れられたようです。
講師からは、こうしたワールド・カフェの開催にあたって一番大切なことは、開催までの事前準備であるとのお話がありました。また、ワールド・カフェの実施が不適切な場合として、
・何かを決定することが義務付けられている
・詳細な導入プランの策定
・ブレーンストーミングと同様の目的で実施するとき
・時間が1時間30分以下しか取れないとき
・人事評価や採用面接試験のツールとして使う
などの注意がありました。
お忙しい中、ご参加いただきました皆様に、厚くお礼を申し述べさせていただきます。ぜひ各社の、研修プログラムとしてご検討をお願いしたいと思います。
皆さま、本日は長時間、本当にありがとうございました。